여자전 (女性伝)

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人生に対する強靱な意志と自己肯定感、悲観を払いのけるユーモア、温かな人間愛で、受難の韓国現代史の中をかき分け前進した7人の女性の人生に触れる!
「現代史の紆余曲折を、本書に登場する老女たちほど生々しく証言する物語を、私はこれまで聞いたことがない。彼女たちの痛ましく苛酷な物語、弱々しさと強靱さが共存する波乱の人生に、私はこれまで幾度となく胸が張り裂けそうになった……。一人の女性は、一つの世界である。そこに花が咲き、鳥が鳴き、雷鳴が轟き、風が吹けば、やがて果実が実るだろう」-まえがきより

<目次>
まえがき-花をこすりつけて書き記した切ない物語

私が生き残り、1メートルのスズキを釣るとは、だれが予測しただろう
 智異山パルチザンの老女、コ・ゲヨン

 なぜ生きても生きても、終わりがないのか
 半世紀以上、独りで家門を守ってきた宗婦、キム・フウン
 
 私は子宮を奪われたが、天下を手に入れた
 日本軍従軍慰安婦だった老女、キム・スヘ

 死の河、黄河を渡ってきた少女
 中国八路軍出身、気功研究家、ユン・グムソン
 
 自由自在の悪態で安企部を制圧する
 文化界の傑出した毒舌家の老女、パク・ウィスン

 私は妓生である、ファン・ジニである、革命的芸術家である
 ファン・ジニより熾烈な踊り子、イ・ソノク

 この世にいない男性、北朝鮮に行ってしまった彼だけを思い続けた50年
 ひと月の縁を永遠に温めた老女、チェ・オクプン

-2007年に出版された『女性伝』は絶版となっていましたが、10年ぶりに改訂版が出版されました。

なぜ今、私たちはこの女性たちの物語に注目するのか(著者の思い)
「国がばらばらになっている。世代やジェンダー、イデオロギーの違いによる軋轢が非常に大きくなっており、そのほころびを縫い合わせてくれる物語が必要だ。個人の歴史は、国家の歴史から逃れることができない。現在、私たちが直面している巨大な変化に賢明に対処しようとするなら、歴史全体の脈絡を見つめる必要がある。本書では、前の世代の人々が共に克服してきた、私たちの歴史の生々しい現実を、7人の老女の人生を通して提示した」

「病んでいる人があまりにも多い。個人中心主義が極限に達し、孤独と虚しさに苛まれている。私たちには心のケアが必要である。ここに、究極の苦難を克服してきた7人の人生がある。困難を切り抜け、人間としての品位を示し、毅然と、そして大胆に相手を包み込む。本書は治癒力を持っている。彼女たちの人生の物語を聞くだけで、読者は心身が浄化されるだろう。孤独と虚しさが溶け出し、涙をもって心の痛みから解放される」

「物語に興味を失った人々の人生は、寂寞としている。本書は、そうした者たちに勧めたい。原稿用紙100枚程度の短い物語の中に、ドラマが乱舞している。愛があり、戦争があり、哀しみと痛みがある。読みやすい文章が綴られ、読書に親しみがない読者でも、3、4時間あれば読破できる作品である。同時に、有益な情報を随所に盛り込み、健康と人生、悟りについての貴重な知恵がページごとに織り込まれ、読書をより楽しませてくれる」

歴史の中に投げ込まれた7人の老女の物語
 私たちは、人生の大小さまざまなかけらをひと括りにして「物語」と呼ぶ。映画や小説、歌詞や歴史、体験も、すべて物語という言葉の中に溶け込んでいる。かつての賢人は、そうした物語を「伝」といいうジャンルで括った。春香伝、沈清伝、興夫伝、朴氏伝などがそれである。本書、『女性伝』は、韓国の現代史を体一つでくぐりぬけてきた女たちの物語である。「私が生きてきた話を洗いざらい打ち明けようとすれば、本10冊分でも足りない」と語る、歴史の中を生きた名もない女性7人の人生を記した。彼女たちは、わが身に何が起きたかもわからないまま、韓国現代史の真ん中に投げ込まれた。植民地支配から解放されてもその意味もわからず、戦争が勃発したがだれがだれに銃を向けているのかもわからなかった。
 避難の途中で父親と兄を捜して山に入り、凍傷で足の指を失ってしまった智異山のパルチザン。空腹を満たそうと満州へ向かい、中国の八路軍になって毛沢東の行軍に加わった後、中共軍の身分で朝鮮戦争に投入された女性軍人。家族を養うため汽車に乗り込み、満州で日本の従軍慰安婦生活を送り、子宮まで摘出された女性。北に渡った左翼の夫を待ちながら操を守り通した安東の宋婦。50年の間、他界した男性だけを思いながら生きたシングルマザー。避難先の釜山で偶然、窓越しに目にした踊りを身につけた踊り子。戦争を身近に経験しなかったが、日常の中で男性との闘争を誰よりも苛酷に体験した美術館オーナー。
 波瀾万丈な生き方を強いられた彼女たちの悲しく切ない人生には、韓国現代史の破片がいたるところに突き刺さっている。しかし、だれもが一様に、自分の人生が壮絶だったと嘆き、落胆しているわけではない。自身の意思とは関係なく困難の中に投げ込まれながらも、二本の足ですっくと立ち上がり、受難の歳月を克服した。パルチザンから優秀なセールスウーマンへ、八路軍から医者と気功の修練者へと変身を遂げた。ファン・ジニよりも革命的な踊り子、文化界を率いる逸材、愛情をもって子どもたちを育てる幼稚園の園長となった。自らの人生を培い、隣人の人生に愛情を注ぎながら生きた。それは何かの理念のためでもなく、壮大な歴史の進展だと説明することもできない。まさにヒューマニズム、人間愛のためである。このように、人生に対する意思と自己肯定感、受難を振り払うユーモアを抱きながら生きてきた7人の人生行路は、韓国社会が戦争と分断、貧困と独裁を経て発展する力のもととなった。

「今、聞きに行きます!」
 著者キム・ソリョンは、インタビューを専門としてきたコラムニストである。「人」(韓国語の読み方で「イン」)タビューと言うほど、人が生きていく物語を吸引力のある文体で描き出す。話すのがためらわれることさえも、するすると引き出すほど、インタビュイーに完全に密着する。感情的に互いに通じ合わなければ難しいことである。簡単に言うと歴史エッセイとも言えるだろうが、口述史にも近い。祖母の膝枕で聞く春香伝、沈清伝が遠い昔の童話の世界の女性たちの物語であるならば、そして私たちに勧善懲悪を教え、ハッピーエンディングのカタルシスを与えるならば、キム・ソリョンが膝を突き合わせて聞き出した『女性伝』は、私たちの時代の女性が生きてきた物語、そして現在、私たちの人生と私たちの周囲の人々を粛然と顧みる機会を与えるヒューマニズムを感じさせる。
 歴史関連書籍では聞くことのできなかった生の声、その散らばってしまった声を求めキム・ソリョンはソウルから光州まで、大邱から安東、そして草束に到るまで半島を駆け回った。半世紀の間の物語を一日で語り尽くすなど不可能である。夜明けまで話は続き、別れた後も折りを見ては再び訪ねる。完全なる感情移入。彼女の文に躍動感が溢れる理由は、そこにある。まるで読者が直接話を聞いているかのような、50年前の戦争の中をさまよっているかのような、肉をえぐるような風が今にも皮膚を突き破ってくるかのような、時空を越え、当時を生きる人々の人生の中に、私たちを引き込んでいく。

少女たちはもはや「歴史」になった
 パルチザンから有能なセールスウーマンへ変身を遂げた老女、コ・ゲヨン伝
 老女コ・ゲヨンは、朝鮮戦争時に生き別れになった父親と兄を捜しに山へ入ったことをきっかけに、パルチザンになった。思想や人民解放など、何も知らなかった。歴史の渦が彼女の人生を飲み込んだ。智異山で討伐隊に追われながらも、少女は日向に腰を下ろし、箸袋に刺繍を施した。彼女が聞かせてくれるパルチザンの生活は壮絶だ。思想とイデオロギーを越え、人間の精神が失われた時代である。討伐隊に捕らえられた彼女は、収容所生活を送っている間に足の指をすべて失った。指のない足が、あの日の唯一の証拠品だと老女は回想する。それでもパルチザンの精神力は強靭であり、人生は深まっていった。生活戦線に飛び込み、セールスで優れた実力を発揮する。パルチザンからセールスウーマン(ハソン布団店)への転身。生死の境をさまよった老女の表情は毅然とし、大胆でもある。時代のせいにしたりもしない。現在は世界中を飛び回りながら、釣りに熱中する。自分がこうして生き残り、1メートルのスズキを釣るとは、パルチザンの同志たちが予想しただろうかと得意満面の笑みを浮かべながら。

北へ渡った夫を50年間待ち続け、安東の名家を独りで守ってきた老女、キム・フウン伝
 徹底した家父長的な家門。先祖の祭祀を執り行うことが生活の中心である家庭。そして、女性が体を守れなかった時代。その上、夫は思想に染まり、北へと去ってしまった。安東の名家、惟一齋の家門を半世紀以上、独りで守ってきた老女キム・フウンの物語。彼女は、相当の仕事の虫である。朝、起床し、夜、布団にはいるまで、宗家の生活には余裕がなく、礼法は実に厳しかった。家門が世界そのもの、宇宙そのものである生活に、朝鮮の地が植民地であろうと解放されようと、さほど意味はない。それが実際に何を意味するかわからないという時間が大部分だったかもしれない。しかし、キム・フウンの人生も、戦争を避けることはできなかった。自分は死ねば朽ちる体だと、一時も体を休めたことのない老女が、人生に愛着を見せ始めたのは2003年、金剛山で夫に会った直後だ。ときどきテレビで目にしていた離散家族の再会場面で、彼らが各自抱いてきた物語、その歴史がどれほど険しかったか、キム・フウンの人生を通じてかいまみることができる。キム・フウンは統一の日を待ちながら宗家を守り、2014年、90歳で人生に別れを告げた。

日本軍に子宮を奪われた老女、キム・スヘ伝
 金稼ぎができるという甘い言葉に騙され汽車に乗った17歳のキム・スヘ。汽車が到着したのは、冷たい風が頬を打つ中国、牡丹江市。1944年10月のことだった。医務兵として3年間参戦するため、その間、一生懸命戦うようにと日本軍の命令が下された。そして、始まった。日本の兵士たちが絶え間なく彼女の体に入ってきた。16、17才ほどの朝鮮の女性、20名あまりがいた。妊娠した少女はひっそりと姿を消した。彼女たちにとって唯一の慰めは軍票。日本軍が一度来るたび、軍票が一枚ずつ渡された。それは後から現金と交換できると言われた。信じていなかったが、捨てることもできなかった希望。地獄のような人生から抜け出そうと、彼女は脱出を試みる。しかし密告者に見つかり、彼女の体には焼きごてが押し当てられた。服を脱いで見せる彼女の体のあちこちに、今もその痕跡がはっきりと残る。そして妊娠。病院で中絶し、再び軍人の相手をしなくてはならなかった。そのときに子宮を摘出されたという事実を知ったのは、長い年月が過ぎ、結婚をし、子を授かる日を待っているときのことだった。

死の河、黄河を渡り、世の中の滞った気を巡らせる老女、ユン・グムソン伝
 老女ユン・グムソンは中国の八路軍出身である。韓国以外の地で生死の境をさまよう戦争を7年間も体験した。飢えを解消するために満州へ向かったところ、その歴史の荒波に飲み込まれた。彼女は看護兵だった。人民軍について中国大陸を駆け回らなくてはならなかった。負傷兵は日に日に増加した。自分の血液を抜いて輸血してやることも日常茶飯事だった。死の河、黄河を渡って死んでいった同僚たちが大勢いた。負傷兵を背負って走り、負傷兵の背中に銃弾が命中するという、肝を冷やす事態も経験した。中国の内戦は終わったが、戦争は終わらなかった。今度は朝鮮戦争に投入された。彼女は中共軍の人海戦術と1.4後退、国連軍の参戦とソウル奪回などを体中で経験する。華々しい青春は戦争で血に染まった。70才になり、韓国に戻ってきた彼女は、中国で学んだ気功術を伝授するようになった。

自由自在の悪態で安企部を制圧した毒舌家の老女、パク・ウィスン伝
 大学路の文化界で毒舌家の老女として名高いバタンゴル芸術館のパク・ウィスン。彼女の悪態は痛烈だ。息のつまるような軍事独裁政権時代、安企部や既成権力に打撃を与える女性だった。1987年、民主化闘争が頂点に達したころ、学生のパク・ジョンチョル、イ・ハンヨルが儚く命を落とし、彼らの恨みを晴らすため、ひと騒動起こす。ただ大声を張り上げながら騒ぎ立てたかったと、彼女は大統領府、安企部と警察からの圧力と視察を常に受けなくてはならなかった。これがいわゆる、9日葬事件である。ついに9日葬は成功裏に終えられた。その後彼女は、文化界の大物として浮上する。正直で積極的、偽善を嫌い、竹を割ったような性格が、彼女を毒舌家に仕立て上げた。

ファン・ジニよりも熾烈に生きた踊り子、イ・ソノク伝
 朝鮮戦争の避難先で伝説の踊り子、イ・メバンのサルプリ舞を目にし、イ・ソノクはファン・ジニを夢見る。窓の向こうに見えるイ・メバンの踊りをゆらゆらと真似して踊りながら、兄たちにむち打たれながらも、彼女の舞は止まらなかった。「私はファン・ジニだ」「革命的芸術家だ」と宣言した彼女は、舞の達人たちを訪ねる。その少女がついにアメリカの地を踏む。世界中の芸術家たちの夢の舞台、ニューヨークで、禅舞、すなわち舞は禅であり、禅がまさに舞であるというパフォーマンスを繰り広げる。

この世にいない男性を50年間守ってきた老女、チェ・オクプン伝
 老女チェ・オクプンは50年間、シングルマザーとして生きてきた。すべての物語は、戦争から始まる。確かに朝鮮戦争は多くの民衆に治癒不可能なトラウマを残した。避難の途中に目にした恐怖のシーンを忘れられず、洛山寺の近くで保育園の活動をしているころ、当時の文壇の神童、キム・ジョンフに出会う。彼は戦火を逃れ、南へ避難してきたところ、38度線を越えられず、洛山寺にたどり着いた。二人の出会いは戦争のおかげでもあり、一生の別れも結局は戦争のせいだった。
 俗世を後にして僧侶の道を選んだキム・ジョンフの前に、チェ・オクプンが現れ、キム・ジョンフは結局僧侶の道を捨て、愛を選んだ。そんなキム・ジョンフがひと月後、事故で他界し、チェ・オクプンは50年以上、死別した夫の墓を守り、残された娘を育てながら生きてきた。夫の故郷が近い草束で幼稚園を営みながら。

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